「戦争をする国づくり」に反対しましょう。

2013年10月30日    みやぎ憲法九条の会 世話人会

宮城県民の皆さんへ

「戦争をする国づくり」に反対しましょう。

戦後60数年、平和主義を掲げて歩んできた私たち日本の国は、今、重大な危機に直面しています。

それは安倍内閣による「戦争をする国づくり」の準備が国会の多数の力で強行されつつあるからです。

その最大の目的は、これまで歴代政府が、「憲法九条の下では集団的自衛権の行使は認められない」としてきた憲法解釈を変えて、自衛隊を地球の裏側にまで派兵することです。まさに憲法九条の最大の危機であり、私たち国民の暮らしと命の危機をもたらすものです。これは、同盟国であるアメリカの執拗な「圧力」によって行われようとしているのです。

このような「戦争をする国づくり」を行うため、軍事の「司令塔」の役割を果たす「国家安全保障会議設置法」の改正や、自由と民主主義を脅かし言論の自由を奪う「特定秘密保護法」の制定を12月6日までを会期とする臨時国会で行おうとしています。また、来年の通常国会に提出が予定されている「国家安全保障基本法案」は、「外部からの軍事的又は非軍事的侵害」に対し「国益」を「維持」し、 「国連憲章上定められた安全保障措置への参加」、さらに「防衛産業基盤の育成・武器輸出三原則の緩和」等を盛り込んでいます。加えて「集団的自衛権行使法 (仮称)」 の準備も行うとしています。
「特定秘密保護法」は、軍事・外交に関する情報を「特定秘密」と指定し、何が「秘密」かも明らかにされないまま、それらを漏洩・取得・取材等をした者、あるいはこれらの行為をしようとした者に対し、最大懲役10年の重罰を課すというものです。戦争は秘密の保持から始まります。

これはアジア太平洋戦争当時と同様の手口です。
こうした一連の「立法」は、「軍事国家づくり」の道に他ならず、この内どれか一つ欠けてもそれは機能しません。
「九条の会」の呼びかけ人の一人である大江健二郎さんは、10月 7日、九条の会アピール「集団的自衛権行使による『戦争をする国』づくりに反対する国民の声を」を発表した記者会見で「このままでは、ここ半年で日本の国の運命が変わる」と厳しい警告を発しました。

このような状況にあっても、安倍内閣に対する国民の支持率は57%(『毎日』2013.10.3)、 63.3%(『共同通信』2013.10.3)と依然として高い水準を示していますが、それは安倍内閣の経済政策 (アベノミクス)に対する「幻想的期待感」が要因と考えられます。

安倍内閣が「戦争をする国づくり」の道を走っていること、そうなれば自衛隊員はおろか国民の命も脅かされることに警鐘を乱打することが必要です。

私達は 、 安倍内閣の「戦争をする国づくり」への道を開く「集団的自衛権行使法 (仮称)」をはじめとする一連の「立法」を許すわけにはいきません。安倍内閣が進もうとしているこの危険な道を阻むため、広く県民の皆さんと手を携えて運動を広げてまいります。

それが今を生きる私たちの次世代への最大の責務であると考えます。
そして 、日本国憲法の「平和主義 」を世界の人々ともに探求する道を後世にしっかりと引き継いでいこうではありませんか。