憲法九条を守る宮城県民へのアピール

2006年(平成18年)3月18日

みやぎ憲法九条の会・呼びかけ人一同

2006年(平成18年)3月18日、私たちは「みやぎ憲法九条の会」の呼びかけ人の会議を開き、宮城県民236万人とともに、憲法九条を守る運動に取り組む出発の日としました。

二年前の2004年6月に、井上ひさしさん、澤地久枝さん、大江健三郎さんなど、日本の 良心を代表する九人の方が、九条を中心とする日本国憲法を守るという一点で手をつなぎ、一つになって運動に取り組もうというアピールを出しました。

こ のアピールに賛同して、いま全国で4000を超える「九条の会」が創意をこらした活動 を行なっています。宮城県内でも地域・分野ごとの「九条の会」が続々と結成され、その流れのなかで、「全県を網羅する『九条の会』を早く作りたい」という 声が広がっていました。「みやぎ憲法九条の会」は、その熱い県民の期待に応えようというものです。

憲法九条は、2000万人余に およぶアジアの人たちと日本国民320万人の命を奪った 戦争を反省し、「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないようにすることを決意」して(日本国憲法前文)、戦争放棄・戦力不保持を定めたので すが、これまで度重なるアメリカからの圧力等によって、なしくずし的に解釈をゆがめられて今日に至りました。しかし、国会における政府答弁では、自衛隊は 憲法九条2項で「保持しない」と定めた「戦力」ではないから、①武力行使を目的とした海外派兵は許されない、② 集団的自衛権は行使できない、③ 目的・任務に武力行使を伴う国連軍には参加できない、と述べてきました。したがって、九条2項を改正して自衛隊を「自衛軍」と明記すれば、以上のすべてが 可能となり、日本は再び「戦争をする国」になってしまいます。私たちはそれを許してはならないと思います。

憲 法九条は、日本国憲法の要(かなめ)であり、私たちの暮らしの要(かなめ)でもあります。九条が変えられれば、平和はいうまでもなく、命も、仕事も、産業 も、医療も、教育も、福祉も、すべてが壊されるでしょう。それは、かつてのアジア・太平洋戦争で、今またイラク戦争で、私たちが目(ま)の当たりにしてい るとおりです。

宮城県民の中に“九条を守ろう”の世論を大きく広げましょう。その一つの取り組みとして、県内446の小学校区のすべてに「九条の会」を作り、身近なところから、“九条を守ろう”の声を挙げていきましょう。

「みやぎ憲法九条の会」は、平和を愛し、憲法九条を守る志を持つ人であればどなたで も、さまざまな垣根を超えて手を結び、ともに九条を中心とする日本国憲法を守る主権者としての行動を進めていくことを、広く県民の皆さんに訴えます。